10日 8月 2011 海沼志那子歌集『雪を踏む』 踏む雪はヒールの足を滑らせてひとりを想ふ心ゆるがす 風と雪身をさいなみて旅心はかなくなりぬ大石田の町 苗木より育てし白樺この夏はうす紫の蝶まとはせる まなこ閉じ思ひ出せぬをくやしがる母よ母よ波打ち寄せる 亡き母への追慕、先立っていた同胞への敬虔な祈り。 旅の歌、人間の歌、草花の歌、すべてが作者の生のあかしだ。 老いは歌の世界に滋味と深みとをおのずから孕ませる! 46版上製カバー装 2100円•税込 tagPlaceholderカテゴリ: 新刊歌集歌書, 日記, 2011, か