17日 4月 2011 井村亘歌集『星は和みて』 顔のなき白衣の群れに囲まれて無影灯下の執刀はじまる 井の底ひひかり溜めをりおとうとの駈けてまろびしとほき日のまま 春の野のほのかに紅きほとけのざ摘みて帰らな子の坐りゐむ 底紅の宗旦木槿はや咲けばひと日ひと日を虔しみて生きむ 『星は和みて』は著者の住む大和の河合町星和台に基づく。 この地で詠んだなかでとりわけ生老病死に伴う歌に感動を覚える。 畢竟、短歌は晩歌と相聞歌につきるかも知れない。ー前川佐重郎「序」よりー A5判上製カバー装 2800円•税込 tagPlaceholderカテゴリ: 新刊歌集歌書, 日記, 2010, い