16日 9月 2011 芦田敏子歌集『鈴綱』 さるすべり梢咲き撓む紅や原爆忌すぎ終戦日過ぐ もみじして雑草も終りをかがやけば瞠るべきこといまだ多かり 朝々をシテを気魄に紐結ぶ白きエプロンぱしりと干しぬ 父母と逅ひ父母と別れしこれの世にふととき満ちて桜咲くなり 「鈴綱」とは、日本の神々の社の前にある鈴のついた綱のことである。 著者の住む大和には国の歴史を彩る神社がたくさんある。 これも大和の歌人としてのひとつの寄辺であり、また矜持と言えるかもしれない。 前川佐重郎•序より 四六版上製 2730円•税込 tagPlaceholderカテゴリ: 新刊歌集歌書, 日記, 好評歌集, 2011, あ