15日 6月 2012 内野光子歌集『一樹の声』 雨来たる敗戦の日にして野に立てば五輪の金も国家もいらず 乱歩展年譜に父の生涯を重ねつつともにこの街にあり 人垣を分け入り探す池袋古地図に生家の町名はありむ 町内会副会長乱歩が残す四月十三日空襲羅災者配給控 競うがにくれないの花の天を突く日なかに兄を見舞わむとして 自分自身が動かない以上、言葉が発信できない、 言葉は無力だ。 しかし、その言葉を発信したら、きっと私と同じ思いの他者と連なることができる。 A5判上製カバー装 2835円•税込 tagPlaceholderカテゴリ: 新刊歌集歌書, 日記, う, 2012