村山伀歌集『ふぶき鳴り』

卒業の子らが糸寄せ編みくれし赤きセーター妻に着て見す

うつつなくひばり見上ぐる生徒らの幾人ゆるし授業すすめる

走り込みジャンプ一番額(ぬか)で打つボールは瞬時に防御を破る

 

鴻の鳴き渡る雪の〈新潟〉。

風土に随い、瑞々しい魂のさやぎを

長期にわたりロジカルに、

ファンタスティックに彫琢した。

 

四六判上製カバー装 2625円•税込