横田敏子歌『この地に生きる』

福島に生れて暮らして六十余年ここがふる里この地に生きる

雪の歌いくつを詠めば来る春か雛を納むる今日も降り継ぐ

車椅子に夫を乗せて公園の今年の桜に会いに行きたり

 

病気の夫を抱えつつ勤めを全うした後に遭遇した¨あの日¨。

それ以来、原発の歌以外をうたうことができなくなったという。

この地ー福島県郡山市ーに生きる著者の、抑えがたい声がここにある。  久我田鶴子

 

A5版上製カバー装 2730円•税込