04日 6月 2013 小野雅子歌集『白梅』 きさらぎのあしたの光さすなかに一輪の白梅(うめ)ほころび初めぬ 一瞬 さかさに振れば雪のごとく過ぎし日の愛ふりしきらぬか 挫折の過去あるゆゑ人はやさしくて春の終りの花をながむる 茫漠とした詩歌の時空に咲く花。 そこには一輪の白梅が似つかわしい。 過ぎてゆく歳月をいとおしみ、時おり見上げる空には憂愁をおびたひかりがあふれている。 その光りを静かにすくいとるようにひっそりと歌う。 四六判上製カバー装 2625円•税込 tagPlaceholderカテゴリ: 新刊歌集歌書, 日記