長井隆子歌集『ミモザの下に』

残る生を心つくして生きたしと思ひ深むるミモザの下に

共に見る人無きはさびし又すがし出て来てモネの睡蓮の前

諦めと変るこころも詮なきか水撒くサンダルが日ざしに熱し

にぎはひし宴のあとをいたく暗きわが顔電車の窓に映れり

体重き今宵は早くい寝むとす新しき花柄のシーツを敷きて

 

四六判上製カバー装 2500円•税別