22日 2月 2014 南鏡子歌集『山雨』 ほうほうといのち浮き立つ春日(はるひ)なれ むらさきの鶴みづいろの鶴 ひんやりと萩の風くる夜明けがた月もうさぎももう消えてゐた 誰も居ぬちちははの家山雨して梅のあを実に酸こごる頃 雨の日は車前草もひくく濡れてをりあをいいのちの雨のおほばこ 南さんの歌はすみずみまで充実して、満ちている。どこもとんがっていない、壊れていない。さびしいさびしいと訴える歌が目に立つが、その「さびしさ」こそ充実してつやがある。 光田和伸•跋より 46判上製カバー 2500円•税別 tagPlaceholderカテゴリ: 新刊歌集歌書, 日記, み, 2014