15日 6月 2016 恒成美代子『秋光記』 せくぐまりおぼつかなくも生きてゐる母とパンジー風にふるへて そのやうにしか生きられぬ秋の虫 鳴くだけ鳴いて静かになつた むつのはな耀ひ母を車椅子に乗せて詣づるうぶすな神に 背伸びして秋の光に手を伸ばすけふのわたしを労(ねぎら)ふやうに 大三角見しことメールに発信し、しんじつ遠し息子はとほい 悲しむために生まれたのではない。 目に映る風景はいつもやさしい。 筑紫博多、筑後八女、そこに暮らす人々。 透明な秋の光の中、すべてが穏やかにそよぐ。 四六版上製カバー装 2500円・税別 tagPlaceholderカテゴリ: 新刊歌集歌書, 日記, つ, 2016, 現代女性歌人叢書