30日 7月 2016 赤松佳惠子歌集『いとほしき命』 幸せにあるやと受話器の兄の声すなはち父母の心と思ふ この家を仕切れるわれが猫並みに「おい」と呼ばれてゐる不文律 猫二匹人間二人のこころ四つどれかが常にはみ出し加減 ショッピングカート以外に頼るものは無し外出のたび涙にくるる 体調不安・遠出不安に縛られてほんにわたしはあかんたれなる 飾ることがなく伸びやか、真摯な詠風のなかに人生のほろ苦さも感じられて、赤松さんのヒューマンな声をどの作品からも聞くことができる。 林田恒浩・跋より tagPlaceholderカテゴリ: 新刊歌集歌書, 日記, あ, 2016