29日 9月 2017 藤元靖子歌集『はらはら零る』 白い花を探して歩く 今朝はすぐ見つかるものをさがして歩く 棒切れで自分の周りに円を描く くるっと一まわり元へ戻れた 悲しみは色なく音なくわたくしを流線形にのこしおく風 夕かげに木の葉一枚かえすように帰されたなら紛れればよい 忽ちというにはあらず十日月の傾きながら西へ巡る間 自然にさりげなく寄り添い、 その深い懐にそっと抱かれる。 淡々として、平明に、自在に。 そんなふうに歌を詠む 言葉は木の葉、しらべは風 tagPlaceholderカテゴリ: 新刊歌集歌書, 日記, ふ, 2017