渾身の第二歌集!
日常におけるさまざまな哀歓を、ひたむきに著者は詠い続けて来た。美しい四季の花々・そして心優しき人々に囲まれて苦渋の日々を乗り越えた著者は、いまふたたび新しい世界をめざして出発を遂げようとしている。
―――――――――――――――――林田恒浩
『西行つれて』より5首
夫逝きし九月の空もいくたびか独り居なれど孤独にあらず
紅白のさるすべり燃ゆこの道に吹きているらんふた色の風
こ
夫の魂もどり来しか娘の肩に杏子ひとひら光りつつ散る
花吹雪くゆうべをひとり町空の望の月仰ぐ 西行つれて
冬凪の三浦の海のひろびろと潮目くずさぬ紺の濃淡
判型:四六判上製カバー装
頁数:208頁
定価:2500円(税別)
ISBN978-4-86629-124-6