上林節江歌集『花と濡れつつ』

定価:2,860円(税込)

判型:A5判上製カバー装

頁数:204頁

ISBN978-4-86629-225-0

 

第三歌集!

 

歌を詠む。詠み継ぐ日々。

 

それはすべての命を繋ぐ所作だ。

言葉は恩寵、こころは再生のために。

身辺の異界を手探りし、輝くたましいに問う。

 

 

 

寄る辺なく骨鳴るような寂しさは知らずに咲けよ径のべの花

 

見尽くしておらぬこの世の愛しさに光の樹林を往きつ戻りつ

 

傷を舐めひとり静かに治すとか 山の獣の心を思う

 

プラス志向と十回となえ立ち上がるわれの節分まだ間に合うか

 

思い出の静まりおれよ只いまは銀杏しぐれに打たれていたし