定価:2,640円
判型:四六判上製カバー装
頁数:166頁
ISBN978-4-86629-267-0
挑発する知の第二歌集!
「栞」より
世界との接し方で言うと、没入し切らず、どこか醒めている。かといって冷笑的ではない。謎を含んだ孤独で内省的な知の手触りがある。 -谷岡亜紀
「新しい生活様式」が、服部さんを媒介として、短歌という詩型にどのように作用するのか注目したい。 -河野美砂子
服部の目が、観察する眼以上の、ユーモアや批評を含んだ挑発的なものであることが窺える。 -島田幸典
~『新しい生活様式』より五首~
カマキリに食はれて終はる夏の日のあたまを去らずそれも人生
猫として生まれてをらばキタイスカヤ通りの裏を歩いてゐたか
工作を失敗したる夜の更けてひとり眠りをむさぼるわれは
目に見えぬなにかに触れてゐたらしいゆつくり酸化してゆく林檎
鴨川のデルタのうへのなつぞらをリリエンタール七世が飛ぶ